五月人形とはどのようなものか

五月人形と言えば、子供の日を思い浮かべる人も少なくありません。
そもそもこの人形とはどのような形で作られたのでしょうか。
この人形は、かなり昔からありますが実は江戸幕府の頃から存在していると言われています。
江戸幕府といっても240年ほどありますので、一体どの時代にできたかによって歴史もずいぶん異なるでしょう。

五月人形が一般的に広まったのは江戸時代の中頃

一般的に広まったのは江戸時代の中頃になります。
この頃では、今の人形とは異なりもの少し質素なものでした。
音楽的に派手になっていくのは、昭和から平成にかけてです。
人々にお金が回り始めた頃ようやく人形にも力を入れ、立派な人形を作るようになったわけです。
江戸時代に流行った頃人形の特徴は、兜等をかぶっている事でしょう。
人形のいない兜だけの状態のものもありますが、デザインは平安時代の兜になります。
立派なものだと鎧まで付いているものもありますが一般的に100,000円未満で売られているものは兜だけです。
そもそもなぜ平安時代の鎧が利用されているのか問題になりますが、これは当時から中宮等の子供に使われていたからです。
ただ庶民の間で広まったのはもう少し後になり江戸時代が中心となるわけです。
これとは別に、端午の節句自体は鎌倉時代より前からあったと言われています。
武士のかぶとが使われている理由の1つは、病気等に負けず強く生きていくためと言うものです。

昔の子供は5歳未満で亡くなる子供が多くいた

今の子供たちと異なり、昔の子供は5歳未満で亡くなる子供が多くいました。
多くは疫病などの病気や栄養失調あるいは谷から転落したなどの人為的なものになります。
実際にこのような流れは明治時代ぐらいまで続きましたが、昭和になってからは子供が5歳未満でなくなるケースは随分と少なくなっています。
昔は、生まれた子供もすぐになくなってしまったかあるいは5年以内になくなったため、5歳には753を行うようにしたわけです。
その一方で、5月5日は徳川幕府の式日となっておりその時に兜を飾る習慣ができたと言われています。
本来であれば節の間で受け継がれたものですが、庶民に広まってきました。
五月人形とは少し異なりますが、金太郎や桃太郎などを飾っているケースもあります。
金太郎は、足柄山で相撲をとっており熊を投げたと言う強い子供の象徴として崇められていました。
そのため、強い子供に育つように金太郎の格好をさせている時代がありました。
今では地方によって金太郎の服装を真似している赤ちゃんなどもいます。
また、桃太郎を飾る家もあります。
これもやはり強さの象徴と言えるかもしれません。

戦国時代のものとしては伊達政宗や武田信玄のものが人気

この話は、主に室町時代の話と言われていますが、日本を代表する話であり鬼退治をした強い子供と言うことから、強い子供に育つようにと言う願いを込めて桃太郎を飾ったわけです。
一般的には、兜を飾ることになりますが最近は平安時代の物や室町時代のものではなく、戦国時代の物なども人気となっています。
戦国時代のものとしては、伊達政宗や武田信玄のものが好まれているケースがあるでしょう。
伊達政宗に関しては、完全に大河ドラマの影響が強いと言われています。
しかも漆の黒い甲がとても綺麗で人気の商品の1つになります。
五月人形も、ある程度お金をかければ特注で作ってくれることがあるかもしれません。
例えば、真田幸村が好きな父親は多いですが、真田幸村の赤い兜を職人に作ってほしいと述べれば、100,000円位のお金を出せば作ってくれることもあります。
ただ職人によってはこだわりがありそのようなものを作らないと言う人もいるかもしれません。
もし気になる場合には、専用の兜を作ってくれる職人に連絡を入れてみると良いでしょう。
最近はネットの情報などを検索すれば、オーダーメイドで作ってくれるお店も出てきました。

五月人形の費用について

では五月人形を買う場合、一体いくらぐらいの金額が必要になるでしょうか。
これに関しては非常にピンからキリまで存在しており、安いものは30,000円位から購入することができます。
一方で高いものになると1,000,000円を超えるものもあり、一般家庭にはあまりなじみがないものです。
一般的に販売されているのは、200,000円位のものになります。
では30,000円位のものと200,000円の商品は一体何が違うのでしょうか。
まず人形の表情がずいぶんと異なります。
200,000円のものは非常に上品な表情をしており、見る人が見ればその良さはわかるはずです。
また、装飾品などが少し異なります。
甲だけでなく、甲冑なども付いているものや様々な備品などが付いておりそれゆえに豪華になっていると言えるかもしれません。
値段の違いは保存期間の長さにも現れます。
やはり高い値段のものの方が、長期的に飾るのに優れていると言えるでしょう。
安いものに関しては、時間の経過とともに劣化してしまう可能性があります。

まとめ

ただいずれにしても、保管するときは湿度が少なく気温が低いところに入れておくべきです。
あまり気温が高いところだと、劣化が激しくなってしまう可能性があるからです。