管理栄養士として食生活の相談を受ける仕事をしていますが、我が家の夕飯に野菜が一品も並ばない日は、正直あります。
小学生と保育園児がいて、夫婦とも働いています。
保育園のお迎えから帰って、洗濯物を取り込んで、宿題を見て、それから包丁を握る余力があるかというと、ない日のほうが多いくらいです。
以前はそういう日が来るたびに落ち込んでいましたが、今はそうでもありません。
やめたことと、続いたことがはっきり分かれたからです。
野菜が並ばない日は、だいたい同じ顔でやってくる
栄養指導の場面でも、ご自身の食事を振り返ってもらうと、崩れる日には共通したパターンがあることが多いです。
我が家の場合はこの3つでした。
- 帰宅が19時を過ぎた日
- 冷蔵庫に「切ればすぐ使える状態の野菜」がない日
- 子どもの習い事や行事で、夕方の30分が丸ごと消える日
裏を返すと、崩れる原因は意思の弱さではなく段取りの問題です。
「今日は頑張ろう」と決意しても、19時に帰ってきた自分にはどうにもできません。
「明日取り返す」のをやめました
私が最初にやめたのは、足りなかった日の翌日に埋め合わせようとすることでした。
サラダを山盛りにして帳尻を合わせようとすると、家族は食べきれず、余った野菜がまた野菜室で萎びます。
そして罪悪感だけが積み上がる。
そもそも野菜不足は、特別な人だけの話ではありません。
厚生労働省の令和5年国民健康・栄養調査によると、20歳以上の1日あたりの野菜摂取量の平均値は256.0gでした。
目標とされている350gには、平均でおよそ94g届いていない計算になります。
同じ調査で、350g以上とれている人の割合は男性25.2%、女性21.9%。
4人に3人は届いていません。
350gという数字も思いつきではなく、農林水産省の野菜の摂取に関する解説にあるとおり、必要なビタミンやミネラル、食物繊維をとれる量として算出されたものです。
だから私は、1日単位で採点するのをやめました。
見るのは1週間の合計です。
月曜に野菜がゼロでも、金曜までにならせばいい。
この考え方に変えてから、続けられるようになりました。
続いたのは、判断がいらないものだけでした
日曜に作り置きをする方法は、我が家では続きませんでした。
日曜が予定で埋まると、その週まるごと崩れるからです。
1回失敗すると立て直しに気力が要る方法は、共働きの家庭には向いていないと思っています。
残ったのは、考えなくても手が動くものだけでした。
- 冷凍のほうれん草とブロッコリー。凍ったまま味噌汁に入れる
- カットキャベツの袋。皿に出して、それで一品と数える
- 粉末の青汁。コップに入れて水を注いで混ぜるだけ
3つ目は、正直なところ最初は乗り気ではありませんでした。
仕事柄、健康食品に頼る前にまず食事を、と言い続けてきた立場ですから。
考えを変えたのは、「野菜が一品もない日をゼロにする」ではなく「ゼロの日を減らす」ほうが現実的だと気づいたからです。
飲むのに判断も調理も要らないので、疲れている日ほど残ります。
大麦若葉やケールなど原料によって味はかなり違いますし、乳酸菌や食物繊維を加えたものもあります。
選ぶときは青汁の種類を一覧で見比べられるページで原料と味の系統を確認してから決めると、失敗が減ると思います。
続けられなければ意味がないので、成分よりも先に「飲めるかどうか」で選んでいいというのが私の考えです。
それでも土台は食事です
青汁を飲んだから野菜を食べなくていい、ということにはなりません。
国立健康・栄養研究所も健康食品の位置づけについて、まず食生活を見直したうえで取り入れるものだと説明しています。
野菜には、噛む回数や料理としての満足感など、粉末では代えられない要素があります。
補助的なものは、崩れた日を底上げするためのものだと考えています。
まとめ
共働きで夕飯に野菜が並ばない日があるのは、珍しいことではありません。
私がやめたのは、1日単位で自分を採点することと、日曜の作り置きに全部を賭けることでした。
続いたのは、疲れている日でも判断がいらない方法だけです。
完璧な献立を目指すより、ゼロの日を減らす。
その割り切りができてから、家の食卓はずいぶん楽になりました。


